ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 会話集 前編
会話集
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4章

  1. 4章


    おにがしまへのながいたびにでた
    ふたりは、まずとなりむらへむかい
    ました。
    あっ!となりむらがみずにしずんで
    います。

  2. 移動 北

  3. 移動 北

    ちいさなこやがあります。

  4. 人替える

  5. 見る 小屋

    そばでみると おもったよりしっかり
    したこやです。かべになにかかいて
    ありますよ。

  6. 見る 壁

    「つみびとよ、あかしの
    しなをもち われらがひめの
    ちからで めざめのもんを
    くぐるべし。あくを
    ときはなちたるあくぎょうは
    そのみをもってつぐなうべし」

    いみがよくわかりません。
    おや?だれかちかづいてきましたよ。

    「だれがよんでいるんじゃ?」

    ひかり「いったいさん!よく
        ぶじで・・・・・・・」

    男「だれのことをいっとるんじゃ」

  7. 話す 男

    ひかり「だれなの?」

    男「わしはきんじょにすんどる
      りょうしじゃ」

  8. 話す 男

    ひかり「あのこやはなんなの?」

    男「あれはひのえさまをまつった
      ほこらじゃ」

    ひかり「ひのえさま?」

    男「りゅうぐうにかかわりのある
      おかたらしいが、わしにもわからん。
      いまみやこではりゅうがあばれておる。
      りゅうをふうじるでんせつのおひとが
      あらわれれば、ほこらがひらくと
      いうが・・・・・・・・。
      あんた、でんせつのおひとかい?」

    ひかり「とんでもないわ!
        あなたはいったい・・・・・・・・」

    男「わしゃいったいじゃあないよ」

  9. 人替える

  10. 使う 腕輪

    男「おやっ?そのうでわは?」

    どんべ「おれ、みつけた!」

    男「おおっ!これはっ!・・・・・・・・
      そうかそうか・・・・いいかよくきくんじゃ。
      このむらのひとたちは、ひとつのてらを
      まもるためにあつまったらしいのじゃ。
      めざめのものがあらわれるまで てらを
      まもっておったが、おにがちかづいた
      ために みずからのてでむらをしずめた
      のじゃ。かれらはりゅうぐうびと
      だったんじゃな。
      そういえば、かれらもおなじものを
      もっとった・・・・・・
      なんでも みずをあやつるどうぐだ
      そうじゃ」

    どんべ「ふ〜ん」

    そういうと おとこはもりのなかに
    ふたたびきえていきました。

  11. 移動 南

    みずうみのそばにいます。

  12. 話す ひかり

    どんべ「もぐってみてくる」

    ひかり「きをつけてね。ここで
        まってるから。ふくとにもつはわたしが
        もっとくね」


    おもったよりみずはあたたかいよう
    です。おや?みずうみのそこになにか
    みえます。

  13. 移動 潜る

    あっ!むらがみえます。
    となりむらがみずにしずんでいます。

  14. 移動 西

    むらがつづいています。

  15. 移動 北

    おてらのもんです。
    もんのむこうでは すごいいきおいで
    みずがうずまいています。

  16. 使う 腕輪

    どんべはみずのながれのなかに
    うでをつっこみました

    どんべ「うわ〜っ!」

    おそろしいことにあたりいちめんの
    みずがひかりだしました。

  17. 人替える

  18. 使う 首飾り

    ひかり「きゃ〜っ!」

    なんとみずうみがひかりをはなち
    ました。どうしたわけでしょう?

  19. 人替える

    おてらのもんです。

  20. 移動 北

    まっておったぞ!ようやくひかりを
    あやつるものがそろったな!
    めざめのときがやってきたのだ!
    とおるがよい!

    ふしぎです、さっきまでのうずまきが
    うそのようにとまっています。
    どんべはもんをくぐりました。


    まっくらです。

  21. 移動 南

    おてらのもんです。

  22. 移動 南

    むらがつづいています。

  23. 移動 東

    むらです。

  24. 見る 垣根

    よくみるとあんなところに
    たいまつがはりつけてあります。

  25. 取る たいまつ

    うまくはずれました。

  26. 移動 西

    むらがつづいています。

  27. 移動 北

    おてらのもんです。

  28. 移動 北

    うわ〜、まっくらです。
    こぞうそれではふべんであろう。それ!
    おっ!たいまつにひがつきました。

  29. 移動 北

    のぼりざかが、つづいています。
    いったいどこへつづいているのでしょう

    もんをくぐりました。そのしゅんかん
    あかるいひかりをみたかとおもうと
    どんべはきがとおくなっていき
    ます。

    ・・・・どんべよ・・・・・・・・めざめなさい・・・・

    どんべ「うう、だ、だれだ・・・・・・・・」

    ・・・・わたしはひのえとよばれるものだ。

    どんべ「ひのえ?どっかで
        きいたな」

    ・・・・そう、このよ そしてりゅうのみやを
    おさめるものだ。

    どんべ「りゅうのみや?」

    ・・・・たまてばこにりゅうをふうじておく
    ばしょである。
    ・・・・たまてばこはおとひめがもっている。
    おとひめは ひゃくまんねんに いちど
    わかがえるためにうまれかわりを
    しなければならない。
    ・・・・そのあいだはたまてばこをちじょうの
    どうぶつにまかせるのだが、おろかにも
    にんげんはあけてしまったのだ

    どんべ「それでりゅうが・・・・・・・・」

    ・・・・はやくめざめなさい。
    あんこくのけしんがせかいに
    じゃあくのこころを ふりまいている。
    おまえにしか りゅうをふうじることが
    できぬ。

    どんべ「ど、どうやって・・・・・・・・」

    ・・・・やつのじったいはりゅうのたまだ
    たまをぬきとってたまてばこにいれれば
    よい。それだけだ。

    どんべ「りゅうはどこにいる?」

    ・・・・おにがしまだ。しまへわたるためには
    みやみずのわく しらいしのいずみを
    とおるしかない。
    ・・・・いけ!どんべよ。

    ひのえのこえは、きえていきました。

    どんべ「ま、まてっ!もっと
        ききたいことが・・・・・・・・」

    ・・・・みやみずがみやこにもある。
    おまえじしんがうでわをみやみずに
    つければ、ひかりをつかうちからが
    もどる。そのときわたしはおまえの
    まえにすがたをあらわし、おまえを
    みちびくであろう・・・・・・・・
    いいな、これはおまえじしんのてで
    やらなくてはいけないことなのだぞ。

    どんべのめのまえに うちでの
    こづちがあらわれました。
    どんべはこづちをとりました。


    おや?こんなところへでてきましたよ。
    ほこらのとびらがあいているという
    ことは、いまどんべはここから
    でてきたんですね。


    たいへんです!ひかりのすがたが
    どこにもありません。
    にもつだけが きしにありました。
    どんべはふくとにもつを
    みにつけました。

    どんべ「ひかり!・・・・・・・・
        いない・・・・・・・・おしっこかな?」


    どんべ「ひかり〜っ!」

    どこにもいません。なにものかに
    さらわれたのでしょうか?


    どんべ「ひかりいない・・・・・・・・
        ひかり〜っ!」


    どんべ「ひかり〜っ!ぐす
        ひかり・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすん・・・・」


    とぼとぼ・・・・・・・・・・・・・・・・

    どんべ「・・・・・・・・ひかり・・・・・・・・」

    どんべは ひかりを
    さがしているうちに こんなところへ
    でてしまいました。

  30. 移動 北

    犬「わんっ!わんっ!」

    どこからともなく いぬがあらわれ
    どんべのゆくてを さえぎり
    ました。

  31. 話す 犬

    犬「こんにちわ、どんべさん」

    どんべ「しゃべった!・・・・・・・・。
        おんなのこ、こなかった?」

    犬「きませんよ、おにならとおり
      ましたが・・・・・・・・」

  32. 渡す 吉備団子

    どんべは、いぬにきびだんごを
    あげました。

    犬「ありがとう。あなたのおてつだい
      をするようにいわれてます。いっしょに
      つれていってください。
      わたしのなまえは りんごです」

    どんべは いぬといっしょにたび
    をすることになりました。

  33. 移動 東

    わたしぶねがあります。

  34. 見る 船

    どろでつくったふねです。

  35. 移動 西

    はしのたもとです。

  36. 移動 西

    わたしぶねがあります。

  37. 話す うさぎ

    うさぎ「あんちゃん むこうにある
        たぬこうのふね みたかい?ありゃどろ
        だぜ。あぶないったらありゃしねえ!
        こっちはきですぜ。さあのったのった」

  38. 使う たいまつ

    うさぎのたばこのひをもらってたいまつ
    にひをつけました。よくもえてます。

  39. 移動 東

    はしのたもとです。

  40. 移動 東

    わたしぶねがあります。

  41. 使う たいまつ

    どんべはどろのふねをたいまつの
    ひで、あぶりました。
    どろぶねはみごと かたまりました。
    しかし たいまつはもえつきてしまい
    ました。

  42. 渡す 小判

    たぬき「よかろう、ふねにのりな」

    ながれがはやくてゆれますが、
    きもちいいです。
    たいまつであぶったおかげで、ふねは
    なんとかもちこたえそうです。

    りんご「うまい!」

    どんべ「やたっ!」


    いくつものやまをこえ、いくつもの
    かわをこえ、どんべとりんごは
    みやこのそばのせきしょまできました。

  43. 話す りんご

    りんご「わたしだけならなんとかとおれ
         そうですが・・・・・・・・」

    どんべ「ん?」

  44. 使う 小槌

    どんべはじぶんにむかって
    うちでのこづちをふりました。
    どんべはこめつぶのように
    ちいさくなりました。

  45. 話す りんご

    りんご「そのちいさいからだでは
         あるくのも おそくなりますね」

    どんべ「うん」

    りんご「わたしのせなかにのって
         ください」

  46. 移動 りんごに乗る

    りんご「これならどんべさんの
         すがたもみえませんよ」

    どんべ「よし、いけ!」

  47. 移動 北

    べんけいはいぬなど むししています。
    かんたんにとおれました。


    ひとがたくさん あるいてきます。
    みやこからにげだすひとたちのようです

  48. 話す 町の人

    どんべ「おい、まて」

    りんご「それではしつれいですよ。
         すみません、すこしおねがいがあるん
         ですが・・・・・・・・」

    町の人「まあ、いぬがしゃべった」

    りんご「このこづちをわたしにむかって
         ふっていただけませんか?」

    町の人「ふればいいのね」

    さっ、さっ、さっ・・・・・・・・・・・・・・・・ぼん!

    町の人「きゃ〜っ!」

    どんべがきゅうにあらわれたので
    まちのひとは おどろいてにげていき
    ました。

    りんご「わるいことしちゃったなあ・・・・・・・・
         でもどんべさんおおきくなって
         かっこいいですねえ。
         これでおにとも たたかえそうですね。
         ひのえさまの ぷれぜんとだったん
         ですねえ」

    どんべ「さあっ!ひかりを
        たすけておじいさんたちのたましいを
        とりかえすぞっ!」

    りんご「きちんとはなしができますね
         かっこいいですよ!」

    どんべ「でへっ!」


    ひのえさまは、まず みやこの
    みやみずにうでわをつけろといった。
    はたしてどんべはみやみずを
    みつけだせるのか?
    ひかりのいのちは・・・・・・・・・・・・・・・・


    おぬしなかなかやるのう・・・・・・・・。
    じゃがこのつづきはこうへんに
    なるんじゃ。
    きっとおぬしがせかいをまもってくれる
    ものとしんじておるからな・・・・・・・・。
    まっておるぞ・・・・・・・・。わっはっは・・・・・・・・。

後編へ続く